Title  小色紙三筆  Subtitle 山 俊成卿 忍 西行 松 定家卿  0001: 山ふかみまつの あらしに きゝなれて さらにみや こやたひ 心ちせむ 【続拾遺集 弘安元年十二月二十七日(1279年2月9日)】 【巻十六:雑上 01138】 【やまふかみまつのあらしにききなれてさらにみやこやたひここちせむ】  0002: しのはれむ ことそともなき みつくきのたひ/\ そてにすみの つくらむ 【万代和歌集 宝治二年九月(1248年9月)】 【巻十二:恋四 02423】 【しのはれむことそともなきみつくきのたひたひそてにすみのつくかな】  0003: 松風にうちいつる なみのおとはして こほらぬいけの 月にこほれる 【後鳥羽院御集 成立年時未詳(*1239年)】 【歌会・歌合歌 01535】 【まつかせにうちいつるなみのおとはしてこほらぬいけのつきにこほれる】  Subtitle 三色紙(俊成 西行 定家) 一幅  Data 藤原俊成筆 縦 九・〇 横 九・〇 伝西行筆  縦 九・一 横 八・三 藤原定家筆 縦一一・七 横 九・九 平安時代後期〜鎌倉時代前期   掛幅装  Description  俊成筆「山ふかみ」と伝西行筆「し のばれん」とは、俊成の父俊忠の歌集 『帥中納言俊忠集』(「ことのゝ御しふ」) の断簡。もとは同じ一帖の本であった と推定されている。定家筆「松風に」 は『後鳥羽院御集』に見出される歌で、 建仁元年(一二〇一)四月二十六日鳥羽 殿初度御会の折に「池上松風」の題を 後鳥羽院が詠じたもの。同じ御会の九 条良経の歌を書いた定家筆の断簡も残 る。俊成筆の色紙のみ料紙に薄縹の打 曇を用いるが、他は楮紙。  End  底本::   著名:  図録        京の雅・和歌のこころ        冷泉家の至宝展   発行:  NHK・NHKプロモーション   初版:  1997年 翻刻::   翻刻者: 新渡戸 広明(info@saigyo.net)  入力::   入力者: 新渡戸 広明(info@saigyo.net)   入力日: 2006年03月11日  校正::   校正者:   校正日: